「小学校では良い成績を取っているので、中学校でも学年上位を目指してほしい。」
「中学受験はしないけれど、将来は盛岡一高や盛岡三高などの上位高校に進学してほしい。」
そんな思いをお持ちの小学6年生の保護者の方も多いのではないでしょうか。
中学校に進学すると、授業の進み方やテストの内容、家庭学習の仕方などが大きく変わります。
小学校では90点や100点を取っていたのに、中学校に入ってから思うように成績が伸びないという生徒もいます。
一方で、中学校の勉強にスムーズに対応し、最初の定期テストから良い成績を残す生徒もいます。
その違いは、単に勉強時間が長いか短いかではありません。
小学校の学習内容がどこまで身についているか。そして、自分で勉強を進める力が身についているか。
この2つが大切だと考えています。
今回は、中学受験をせず、公立中学校で学年上位を目指す小学6年生に向けて、中学入学前に準備しておきたいことを紹介します。
小学校で良い成績でも、中学校で上位になれるとは限らない
小学校のテスト(カラーテスト)で90点や100点を取っていると、中学校での勉強も大丈夫だと思うかもしれません。
しかし、小学校のテストと中学校の定期テストでは、出題範囲や問題の難易度、必要な準備が異なります。
その大きな違いは、「出題範囲の広さ」です。
中学校のテスト1回分は、小学生のテスト4〜5枚分の分量に相当し、これが5教科〜9教科あります。
そのため、授業で習ったことを理解するだけでなく、知識を長期間保持しておく必要があります。
小学校のテストで90点以上取ることは、中学校で上位になるための必要条件ですが、それだけで十分ではないことを肝に銘じてほしいです。
中学入学前に、5教科の基礎をしっかり固める
中学校の勉強は、小学校で学んだ内容を土台として進んでいきます。
中学入学前に、国語・算数・英語・理科・社会の基本的な知識や技能を十分に身につけておきましょう。
ここからは、各教科の学習のポイントを解説していきます。
① 国語|正確に読み、理解したことを説明する
国語では、漢字や語句の知識に加えて、文章を正確に読む力を身につけましょう。
特に取り組んでほしいことは、
- 小学校で習う漢字を正確に読み書きする。
- 語句の意味を理解し、使えるようにする。
- 文章の要点や段落の役割を捉える。
- 文章の内容を要約する。
- 根拠を示しながら、自分の言葉で説明する。
という5つです。
例えば、説明文を読んだあとに「この文章で筆者が最も伝えたいことは何か」を80字程度でまとめてみるのもよい練習になります。
大切なのは、文章を読み、内容を整理し、自分の言葉で表現することです。
読解力や記述力は、国語だけでなく、 すべての教科にも重要なものになるので、しっかり鍛えておきましょう。
② 算数|計算を速く正確に、考え方を説明できるようにする
中学数学で苦労しないためには、小学校の算数を十分に習得しておく必要があります。
特に重要なのは、
- 整数・小数・分数の四則計算
- 割合・百分率・比
- 速さ・時間・道のり
- 図形の面積や体積
- 数量の関係を式・図・表で表すこと
などです。
計算は、正確に解けるだけでなく、速く解けることも大切です。
また、文章題では答えを出すだけでなく、なぜその式になるのかを説明できるようにしましょう。
③ 英語|小学校で習った英単語が読めて、書けるようにする
中学校の英語では、小学校で習った英単語700〜800語が身についている前提で授業が進んでいることです。
小学校時代に塾などで英語を習っていない生徒は、中学の最初から差がついている状況になります。
英単語の発音、意味がすぐに出てくる状態にします。できれば、書く練習も少しずつ行なってください。
小6の段階では、英文法を先取りすることよりも、小学校の英単語をしっかり身につけていきましょう。
④ 理科|知識を覚え、現象の仕組みを理解する
理科では、基本的な知識を覚えるとともに、なぜそのような現象が起こるのかを考える習慣を身につけましょう。
- 基本的な用語や知識を覚える。
- 実験や観察の目的を理解する。
- 表やグラフから情報を読み取る。
- 実験結果から分かることを説明する。
- 数量の関係を考え、計算する。
例えば、電流や水溶液、天体などについて、教科書の図や実験結果を見ながら説明する練習が効果的です。
用語を覚えるだけでなく、図やグラフと結びつけて理解しておくと、中学校の理科にもつながります。
⑤ 社会|基本知識を覚え、関連づけて理解する
社会では、地理や歴史、公民の基本的な知識を整理しておきましょう。
- 都道府県の位置や名称を覚える。
- 日本の地形や産業の特徴を理解する。
- 日本の歴史の大きな流れを捉える。
- 歴史上の出来事の原因や結果を考える。
- 地図や統計資料を読み取る。
特に歴史は、人物や出来事の名前を別々に暗記するだけではなく、時代の流れと結びつけて覚
えることが大切です。
「なぜこの出来事が起こったのか」「その後、社会はどう変わったのか」といった問いを考えることで、知識をより深く理解できます。
中学校で必要になる「勉強の基本動作」を身につける
5教科の学力と同じくらい重要なのが、勉強の仕方です。
中学校では、学習内容が増え、授業の進度も速くなります。
そのため、保護者や先生に言われて勉強するだけでなく、自分で学習を進められるようになることが大切です。
特に小6のうちから身につけておきたいのは、次の4つです。
① 教科書・解説を読んで理解する
分からないことがあったとき、すぐに答えを見るのではなく、
・教科書
・参考書
・問題集の解説部分
を読んで確認する習慣をつけましょう。
重要な言葉や説明、例題を読んで理解する。
それらをもとに自分で考えて問題を解く。
この基本的な流れを身につけることが大切です。
② 丸つけをして、間違えた原因を確認する
問題を解いたら、自分で丸つけをします。
間違えた問題については、
- 知識が足りなかったのか。
- 解き方が分からなかったのか。
- 問題の意味を読み違えたのか。
- 計算や書き写しで間違えたのか。
を確認しましょう。
原因によって、必要な復習は異なります。
③ 復習して、自力で解けるようにする
解説を読んで分かっただけでは、十分に身についたとはいえません。
間違えた問題は、時間を置いてもう一度解き、自力で正解できるか確認します。
特に、基本問題は考え込まなくても、すぐに解ける状態を目指しましょう。
④ 勉強を始める前に、目標と内容を決める
「今日は1時間勉強する」と時間だけを決めるのではなく、
- 教科
- 問題集名
- ページ
- 時間
などを紙やふせんに書いておくと、やるべきことが見えるため、勉強がスムーズに進みます。
この習慣は、中学校の定期テスト対策や日々の学習管理にも役立ちます。
中学入学前の準備は「復習」を優先する
中学校で良い成績を取るために、早くから中学数学や中学英語を先取りした方がよいのではないか、と考える保護者の方もいると思います。
中学校の学習内容は、小学校の学習内容を土台として成り立っているため、小学校の内容に苦手が残っている場合は、復習を優先してください。
実際に、小学校の学習内容がすべてできているという生徒はそう多くはないと思います。
ご家庭で確認したい場合は、これまでやった問題集でいいので、適当なページを開いて、その問題が、どのくらいの時間で解けたか、どのくらいの正答率かを確かめてみてください。
中学準備の目的は、先取り学習をどこまで進めたかではなく、中学校の授業に余裕を持って取り組める状態にすることです。
小6の秋から中学入学までの学習計画
中学入学までの期間を有効に使うために、学習内容を3段階に分けることをおすすめします。
第1段階|10〜12月:学力の確認と苦手の発見
まずは小学校の学習内容を確認します。
小学校のまとめ問題集などを使って、理解が不十分な単元を見つけましょう。
問題集を購入する場合は、直接書店に行って内容やレベルを確認してください。
第2段階|1〜2月:苦手克服と基礎の定着
苦手な単元を優先して復習します。
一度に多くの内容に取り組むのではなく、教科や範囲を限定して確実に身につけていきましょう。
家庭学習の中で、苦手な教科の勉強のコツは、
・その日の最初に取り組ませること。
・短時間(20分以内)でおこなうこと。
・できるだけ毎日やり続けること。
第3段階|3月:総仕上げと中学校の学習準備
小学校の重要事項をもう一度確認し、中学校での学習に備えます。
特に、計算、漢字、読解、英語の音読などは、繰り返し練習しておきたいところです。
中学入学後も続けられる学習習慣をつくることが、最後の目標です。
保護者は「自分で勉強できる力」を育てるサポートを
中学校で学年上位を目指すためには、本人の学習意欲はもちろん、勉強する目的や目標設定が必要になります。
そのためにも、保護者が勉強のすべてを管理するのではなく、子ども自身が考えて行動する機会をつくってほしいと思います。
例えば、
勉強を始める前には、
親:「今日は何を勉強するの?」
子:「算数!」
で終わらせずに、
「どんな内容を勉強するの?」
「何ページを何分でやるの?」
勉強が終わってからも、
「どこが難しかったの?」
「分からなかったところはどうする?」
と問いかけてみてください。
自分で目標を決め、実行し、結果を確認し、次の目標を決める。
この経験を積み重ねることが、中学校での自主的な学習につながります。
最初は保護者が一緒に考えながら、少しずつ本人に任せる範囲を増やしていくとよいでしょう。
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中学受験をしない小学6年生にとって、中学入学までの数か月間は、これまでの勉強を見直す良い機会です。
小学校の学習内容を確実に身につけ、正しい勉強の仕方を習得しておけば、中学校の学習にも余裕を持って取り組みやすくなります。
そして、最初の定期テストから良い結果を残すことができれば、さらに上を目指す意欲にもつながります。
盛岡一高や盛岡三高などの上位高校を目指すのであれば、まずは中学校で学年上位になることを目標にしていきましょう。
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大切にしているのは、単に問題集を進めたり、中学校の内容を先取りしたりすることではありません。
まず、一人ひとりの学力や勉強の仕方を確認します。
そのうえで、
- 小学校の学習内容で、十分に身についていること。
- 理解や定着が不十分なこと。
- 勉強の仕方で改善すべきこと。
- 中学入学までに優先して取り組むこと。
を整理し、必要な指導やアドバイスを行います。
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