〜苦手克服で大切なこと〜
「うちの子、数学が苦手で…」
「英語になると急にやる気がなくなる…」
「国語の文章読解ができない…」
保護者の方から、こうした相談を受けることは少なくありません。
子どもは、
「難しい」
「分からない」
という経験が繰り返されると、苦手意識を持つようになります。
特に小学生では、
・テストの点数が急に下がる
・勉強を後回しにする
・その教科だけやりたがらない
といった形で表れることが多いです。
この段階で早めに対処できれば、苦手意識を持ちにくくなります。
小学生の場合は、週1回程度でもよいので、
「分からないところを一緒に確認する時間」を作ることが大切です。
親子で教科書を読み直し、
「どこが分からないのか」
を整理していくだけでも、子どもの気持ちは前向きに変わります。
苦手意識は、子どもの“心”や”気持ち”による部分が非常に大きいからです。
ところが、中学生・高校生の苦手意識はもっと複雑になります。
しかも、厄介なのは、成績が良い生徒でも苦手意識を持っているということです。
苦手意識というのは、単純に成績だけで決まるものではありません。
例えば、
「80点だったけど、友達は95点だった」
「順位が下がった」
「自分だけ解けなかった」
こうした“他人との比較”が苦手意識につながります。
現在の学校の成績は絶対評価ですが、
高校入試や大学入試には学力選抜があります。
そのため、どうしても他人との比較を避けられません。
数字には強い影響力があります。
周りの生徒より点数が低いと、
「自分はできない」
と感じやすくなります。
さらに、
「○○に負けるな!」
「もっと勉強しなさい!」
「点数が悪かったら、あとで困るぞ!」
といった周囲からのプレッシャーが加わると、
苦手意識はさらに強くなります。
特に、
テストが難しく平均点が下がっているのに、
点数だけを見て叱られると、
子どもは納得できません。
すると、
「どうせやっても無理」
という気持ちになってしまいます。
ここで、少し話を変えます。
多くの人が苦手意識はよくないものと考えがちです。
でも、実は、
苦手意識を持つこと自体は悪いことではありません。
それは、
「もっとできるようになりたい」
「本当はできるようになりたい」
という気持ちの裏返しでもあるからです。
大切なのは、どの教科に対して、どんな意識を持っているのかを理解することです。
まずは、子どもの話をよく聞くこと。
そして、
「どこが難しいのか」
「何が嫌なのか」
「どんな不安や悩みがあるのか」
を本人に話してもらうのです。
そこから、必要な対策がはっきりしてきます。
ただし、ここで注意したいのは、苦手教科ばかりを意識しすぎないことです。
苦手教科へのプレッシャーが強くなると、
・親子げんか
・勉強への意欲低下
・全体の成績低下
につながることがあります。
だから、苦手教科だけに大量の時間を使うのは得策ではありません。
苦手教科を克服しようとすると、
「毎日2時間やる!」
「次のテストで30点上げる!」
「全部できるようにする!」
のように、最初から頑張りすぎてしまうことがあります。
しかし、苦手克服で本当に大切なのは、“無理なく続けること”です。
ここからは、「苦手克服において大切にしたいこと」について説明していきます。
① 短時間でやる
最初から長時間勉強する必要はありません。
むしろ、
「苦手教科=つらい時間」
になってしまうと続きません。
まずは、
1日15〜20分程度で十分です。
大切なのは、
長時間やることではなく、
毎日続けることです。
② 少ない量をやる
苦手教科ほど、
一気に大量にやろうとしてしまいます。
しかし、
分からない内容を大量に解いても、
苦手意識が強くなるだけです。
まずは、
「今日はここだけ」
と範囲を小さく区切ることが大切です。
例えば、
・英単語5個
・計算問題3問
・理科の基本問題1ページ
そのくらいでも構いません。
「できた」
という感覚を積み重ねることが重要です。
③ 基礎から始める
苦手教科では、
応用問題ばかり解いても伸びません。
まずは、
・教科書を読む
・例題を理解する
・基本問題を解く
という基礎から始めることが大切です。
特に、
「なぜそうなるのか」
を確認しながら進めることが重要です。
基礎が不十分なまま応用問題に進むと、
さらに苦手意識が強くなってしまいます。
④ 短期目標を設定する
苦手克服では、
高すぎる目標は逆効果になります。
おすすめなのは、
「今より少し上」
を目標にすることです。
例えば、
・数学40点→50点
・英語60点→70点
というように、
+10点くらいを目安にします。
少し頑張れば届きそうな目標が、
継続する力になります。
⑤ 結果を求めすぎない
苦手教科は、
すぐに結果が出るとは限りません。
特に、
長年苦手意識を持っている場合は、
変化に時間がかかります。
だからこそ、
最初は点数よりも、
・勉強を続けられた
・前より分かる部分が増えた
・前より嫌ではなくなった
という変化を大切にしてください。
苦手克服は、
急激に成績を上げることではありません。
少しずつ、
「自分でもできるかもしれない」
という感覚を積み重ねることです。
その積み重ねが、
最終的に大きな成長につながります。

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