岩手県教育委員会から2026年3月4日に実施された「2026年度岩手県公立高校入試」のデータが公開されました。
今後の公立高校入試に向けた学習の参考になれば幸いです。
*岩手県公立高校入試の公開資料はこちら→『学力検査(本検査)の結果分析』
*掲載している表やグラフなどは、公開資料をもとに盛岡個別予備校が作成しました。
5教科の平均点


2026年度入試の平均点は、2025年度より1.3点上昇しました。
最近4年間の平均点は、285点前後と安定していて、大きな変動はありません。

過去10年間の平均点の推移は、青色の近似線で示したように上昇傾向にあります。
2020年以後の平均点は、2020年以前と比べると、15点ほど上がり、285点前後で推移しているのが読み取れます。
教科別の平均点

2026年度の平均点は、国語が大幅に下がり、一方で英語が大幅に上がりました。数学、理科、社会は大きな変化はありませんでした。
2026年度は、社会だけが60点台で、他の4教科は50点台後半となり、全体としては、教科間の平均点の差が小さくなりました。

最近5年間で見ると、
国語は、平均点の変動が大きく、2022年以来の50点後半の平均点になりました。
数学は、平均点の変動が小さく、2022年と同様にわずかに高い平均点になりました。
英語は、平均点の変動が大きく、2022年以降で最も高い点数となりました。

理科は、2022年度を除き、平均点の変動が小さく、53点前後で安定しています。
社会は、平均点の変動が小さく、63点前後で安定しています。
社会は、理科と比べて、常に平均点が高いまま推移しています。
5教科の得点分布
*「平均点」と「得点帯ごとの割合」は岩手県教育委員会から発表された数値です。
*「中央値」は岩手県教育委員会の資料から統計的処理によって求めた数値です。

*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています。
【5教科合計点の得点分布】
平均点と中央値はほぼ同じになっています。
これは、統計的には、平均値と中央値が一致する場合、得点が偏りなく全体的にバランスよく散らばっていることの一つの目安になります。
つまり、入試問題が適切に機能していて、教科別の得点分布にばらつきがあったとしても、多様な学力層を区別できていると評価できます。

*赤の囲みは、350〜500点の上位層を示しています。
【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
5教科合計点がほぼ同じだったので、全体的に大きな変化はありませんでした。
450〜500点の得点帯が最も減り、250〜299点の得点帯が最も増えました。
これは、2025年度から2026年度で、国語が下がり、英語が上がったことが原因と思われる。
教科別の得点分布
*「平均点」と「得点帯ごとの割合」は岩手県教育委員会から発表された数値です。
*「中央値」は岩手県教育委員会の資料から統計的処理によって求めた数値です。

*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています。
【国語の得点分布】
全体を見ると、得点の高い方に偏った分布になっている。
平均値より高い得点帯(50〜59点、60〜69点、70〜79点)の割合が大きく、約45%を占めている。

*赤の囲みは、70〜100点の上位層を示しています。
【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
80〜100点の割合が大きく減り、上位層の多くが得点を落とした形になりました。
70〜100点の得点帯の割合が減り、10〜69点の割合が増えて、全体的に得点の低い方に遷移した。
【上位生へのアドバイス】
平均点が大きく下がりましたが、上位生において、国語は大きな得点源には変わりません。上位層が高得点を取るには、記述問題の得点がポイントになる。

【数学の得点分布】
(*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています)
全体的に、得点の高い方に偏った分布になっている。
平均値より高い得点帯(60〜69点、70〜79点、80〜89点)の割合が大きく、約45%を占めている。

【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
(*赤の囲みは、70〜100点の上位層を示しています)
70〜79点、80〜89点の得点帯の割合が増えて、30〜39点、10〜19点の割合が減りました。
どちらの得点帯も割合の増減は1.5%程度(100人程度)で、大きな変化はなかった。
【上位生へのアドバイス】
まずは基本問題を確実に正解して70点を確保する。そこから、標準・応用問題で、どこまで点数を積み重ねられるかがポイントになる。

【2026年度の英語の得点分布】
(*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています)
【得点分布】
全体的には、平均値より低い方に偏っているように見える。
実際には、60点以上が約40%、平均値を中心とした40〜59点で約40%を占め、得点の高い方が多くなっている。

【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
(*赤の囲みは、70〜100点の上位層を示しています)
50〜89点の得点帯の割合が増えて、20〜39点の割合が減り、全体的に得点の高い方に遷移した。
これは、どの得点帯においても正解数が一律に増えたためと思われる。
【上位生へのアドバイス】
平均点以上に、上位生は英語で高得点を取っている。
英語の勉強では、英単語だけ、英文読解だけというのではなく、バランスよく力をつけることがポイントになる。

【2026年度の理科の得点分布】
(*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています)
平均値のある得点帯50〜59点とその一つ下の得点帯40〜49点の割合が高くなりました。
全体を見ると、平均値を中心として、バランスよい分布になっている。
40〜69点で約50%を占め、70点以上と39点以下はともに約20%となっている。

【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
(*赤の囲みは、70〜100点の上位層を示しています)
40〜69点の得点帯の割合が増えて、20〜39点の割合が減りました。
2026年度は、解きやすい問題が増えたため、平均値付近の得点帯が増えたと思われる。
【上位生へのアドバイス】
理科は、物理・化学・生物・地学の各分野の問題数や配点が同じなので、苦手分野や苦手単元を早めに対策して、いかに正解数を増やせるかがポイントになる。

【2026年度の社会の得点分布】
*赤の囲みは、人数の割合の高い得点帯を示しています。
全体的に、得点の高い方に偏った分布になっている。
平均値より高い得点帯(70〜79点、80〜89点)の割合が大きく、約50%を占めている。

【2026年度と2025年度の相対度数の比較】
(*赤の囲みは、70〜100点の上位層を示しています)
80〜100点の割合が大きく減り、上位層の多くが得点を落とした形になりました。
これは、2026年度の大問5(世界地理)で上位層の正答率が低くなったためと思われる。
【上位生へのアドバイス】
上位生において、社会は大きな得点源になっている。
地理、歴史(古代〜明治初期)など、2年生までの範囲で確実に得点できるかがポイントになる。
2027年度の公立高校入試に向けて
【2027年度入試の平均点の見通し】
全県における志願者倍率の低下や入試問題の易化傾向によって、教科ごとに平均点の上下はあっても、5教科全体としては、変動は小さく、2026年度と同程度の290点前後になると予想します。
2026年度において、国語、数学、英語がほぼ同じ点数(57〜59点)になったので、この得点が一つの目安になると考えています。
盛岡一高や盛岡三高などの上位高校は、平均点の上下を気にせず、合格目標点をクリアできるようにしてください。
【2027年度の出題傾向や出題レベルの見通し】
基本的に出題レベルは易化傾向になっています。
また、平均点の安定化のため、出題傾向の大きな変更はないと考えています。
近年は、小問ごとに正答率が公表されるようになって、どの問題の正答率を上げれば高得点を取れるかが明確になったので、入試対策はしやすくなっています。
【2027年度の入試に向けた対策】
盛岡一高や盛岡三高など、上位高校への進学を目指している中学生に向けたアドバイスです。
国語や社会、英語で高得点を確保した上で、数学や理科でどこまで得点を積み上げられるかで、合否が決まります。
基本を確実に習得し、十分な演習を行うこと。そして、苦手教科や弱点教科を早めに対策し、どの教科も最低70点以上は取れるようにすることが合格への近道です。
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